【LAS人】こんなアスカは大好きだ!14【専用】
布団
370 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2007/10/03(水) 00:24:26 ID:???
快晴真っ只中のお昼時。本日は休日。
なのにも関わらず何時も通りと言うか涙ぐましいと言うか、今日も今日とて洗濯物を取り込む少年。
衣服類やタオルなどを先に取り込んで畳むその姿は主夫以外の何者ではない。
よいしょ、などと言いながら立ち上がり向かう先はまたしてもベランダ。
そこに干されているのはふかふかのお布団。
程好くお日様の匂いを染み込ませ、それは正に夢見るアイテム。
んー、ふかふかで気持ち良さそぅ、と呟きながら三人分のお布団を取り込む。
が一人目のお布団をどさっと放り込んだ瞬間、なぜかもうひとつ、どさっ、という音。

「んんー、きもちぃー」

そこにお出でまするは赤髪の少女。
タイミングを見計らったようにお布団に倒れ込んでおられる。

「ちょっとアスカ、取り込んだばかりなんだからそんなことしないでよ」

「いーじゃん、こんなにきもちぃーんだしぃ、ケチ言うなぁー」

バタバタとお布団に埋もれながら暴れる少女。
その拍子に綺麗に畳まれていた洗濯物が崩れてしまい、見るも無残な形へと変貌する。

「あー、なにやってんだよ!」

「あらら、まっ、べつにいーじゃん」

謝る素振りどころか悪びれた様子も無いその少女。
確かに悪いのは自分だと解ってはいるのだが、これは自分流の『甘え』なのだ。
そこんところを解って欲しい、アンタだけにしかこんな『甘え方』しないんだから。
などと考えていた少女のお尻に少し強めの衝撃が走る。

371 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2007/10/03(水) 00:25:34 ID:???
「きゃう!」

突然の事に驚いて、何とも言えない叫びを上げてしまう。
どうやら少年にお尻を叩かれたようだ。

「駄目だろ、こんなことしちゃ! ほら、僕も手伝うからちゃんと直そ」

こんなことされては普通の相手なら、ビンタ一発にアッパーカット、ボディブローに締めは踵落としなのだが、少年が相手であればそうもいかない。

「はぁ〜い」

そうして素直に自分の仕出かした後始末を自分で直す。隣では少年が一緒に付き添いながら。
そして、少女は考える。

『甘えられる』だけなら誰でも出来る、好き勝手にやらせていれば良いのだから。
でも怒るべきところで怒ってくれる奴はコイツだけかもしれない。
それがあたしならば尚更だ、他の男だったら鼻の下伸ばすだけだろうし。
あーあ、なーんだ、とっくにあたしが『甘え』ていたことバレてたんだ。なーんか悔しいなぁー。

そう思いながらもどこか嬉しそうな少女。
そんなお昼時。



で、その後ふたりでお買い物。
帰って来たらぐっちゃぐっちゃの洗濯物と、畳んでおいた布団で「がー、がー」いびきかいて眠る女性。

おっきな♯マークを浮かべた少年にお尻を何度も叩かれ「堪忍、堪忍よぉー!」と叫ぶ女性ともう許してあげましょ、と懇願する少女。

そんな葛城家。