【LAS人】こんなアスカは大好きだ!14【専用】
『占いの館』
577 名前:占いの館 投稿日:2007/10/14(日) 23:15:51 ID:???
「まさか、葛城にこんな少女趣味があるとはな。」
「あら、余計なお世話ね。ここってすんごい当たるって有名なんだから♪」
「う〜ん、でもいざとなると何聞いていいかわかんないですね・・・」
「あんた、バカァ〜?別に何だっていいじゃない、将来の職業とか結婚できるかとかで。」

今日はミサト、加持さん、シンジ、あたしの4人で『物凄くよく当たる占い師』の
所に来ている。まあ非科学的だとは思うけど面白そうではあるわ。蝋燭による間接
照明で怪しい雰囲気の部屋に入ると、フードを被ってベールをしている占い師がいた。
顔は下半分しか見えないが女性だ、薄くルージュ引いてあるのが暗くてもわかる。

「この紙に名前と生年月日、血液型を書いてください」と占い師。

順番に占ってもらったが、恐ろしく当たる。ミサトが太った事で悩んでいる事
加持さんが総務の鈴木アカリという女性を口説いた事、シンジが今日授業で居眠りしてた事
をピタリと当てた。加持さんは占いが終わるとミサトに引きずられて建物の外へ、戻って
きた時は顔が変形していた。あわれなり元三重スパイ。あたしこの人本当に好きだったの
かなぁ〜。んで、いよいよ、真打のあたしの出番。

「惣流さん・・・・あなたは・・・この場に想い人がいますね・・・」
ドッキーン!!ちょ、ちょっと、何であたしだけド直球なのよ!!
「ふ、ふ、ふ〜ん、当たってるかどうかはともかく、と、とりあえず続けてよ。」
まずい。完璧動揺してる。ミサトがニヤニヤしているのが見えた。ちっくしょー!!

「惣流さんは・・・彼に昨日ラブレターを書いたけど・・・今日渡せませんでしたね」
「な、な、なぜそれを!!!」
「手紙の出だしは・・・いつもありがとうバカ『ワァーワァーワァー』」
「ハァハァ、ちょっとあんた!!それ以上はプライバシーの侵害よ!!」
こいつはとんでもない爆弾だわ。危うくこの場でシンジにばれるとこだったじゃないの(汗)

578 名前:占いの館 投稿日:2007/10/14(日) 23:17:14 ID:???
「でも惣流さん・・・安心してください」
「ったく、何を安心するのよ!」
「その彼もあなたが好きで昨日プレゼントに赤いブローチを買いましたよ」
視界の端っこのシンジが初めてビクッとした。その反応でシンジをじっと見るあたし。
暗くて表情がはっきりわからないけどあいつはうつむいてる。

嘘・・・・シンジ・・・・本当なの・・・・?

あたし・・・シンジに好きって・・・いいの?

「占いはこれで終了です。またのお越しをお待ちしておりますわ。」
占い師の言葉もあたしはボーっとしてて聞いてなくて結局ミサトに引っ張られるように
して建物を出たみたい。みたいというのは部屋から建物出るまでの記憶がないのよ。
あははは(乾いた笑い)

もうすっかり夕暮れ。ミサトと加持さんは用事があるからってどっかいっちゃた。
珍しく気をきかしてくれたのかも。あたしとシンジはマンションに帰る途中で公園に
よってベンチに座った。

「アスカ・・・あのさ・・・」
「うん、なに?」
「これ、もらってくれるかな」

シンジが持っていた小さな箱には夕焼けでさらに赤く輝く真っ赤なブローチ。

「占いの通り、あたし好きな人から赤いブローチ貰っちゃった・・・」
「僕も、好きな人に赤いブローチプレゼントできてよかったよ」

ママ、今日あたしに恋人ができたよ。今度ドイツに行く時は二人でママのお墓に報告
するね。でもこの鈍感バカはブローチの話出るまであたしの想い人は加持さんだと思
ってたみたい。とりあえず一発殴っといたけど、ママもシンジを叱ってあげてね♪

579 名前:占いの館 投稿日:2007/10/14(日) 23:19:08 ID:???
<おまけ>

占い師がフードとベールを脱ぐと、ふぁさっと金髪女性が姿をみせる。
「リッちゃん、ご苦労様。今回の助演女優賞だな。主演はあの二人だが。」
「もう、忙しいんだからこういうの今度から他の人に頼んで欲しいわ。報酬ちゃんと貰
 うわよミサト」
「リ〜ツ〜コ〜、わかってるわよ〜。猫グッズ明日持ってくるから。少年少女への罪滅
 ぼしだと思って・・・ね?」
「しっかし、大義名分があるとしてアスカの部屋に入って手紙盗み見るのは罪悪感感じ
 たぜ葛城」
「あんたは、総務の娘くどいたんだからチャラよ!!チャラ!!」
再びボコられる加持さん
「フ・・・無様ね」