【LAS人】こんなアスカは大好きだ!15【専用】
同じベッドで眠る
- 825 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/02/21(木) 04:36:43 ID:???
- 「最近寝付きにくいのよ」
「はあ」
「ちゃんとクーラーだって動いてるし、以前と同じ環境なのに眠れないのよ」
「はあ、それは困ったね」
「だからね、逆におもいっきり環境を変えるっていうのはどうかと思ったの」
「そうなんだ。…それで深夜4時に僕を起こした事と何か関係が?」
「アンタいつも寝起き良いわよね、つまりぐっすり寝てるって事よね、つまり…」
「…僕の部屋なんて寝苦しいだけなのに…じゃあ僕はどこで寝るのさ」
「アタシの部屋で良いじゃない」
結果、アスカさんはぐっすり、シンジくんは眠れない夜になりましたとさ
なおその後睡眠時部屋変えは続き「やっぱり何かアタシの部屋は眠れない何かがあるのよ」となりリビングで寝ようとしたら流石にそれは申し訳ないので仕方ないから部屋に二人で寝るが計画通り、まで妄想した
寝る。
- 829 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/02/23(土) 01:08:35 ID:???
- >>825-826から、電波受信したんだが…
夜。
なぜだろう。どうしてなのか。
なんだかよく理解できないまま、僕はアスカと同じベッドで眠ることになっていた。
も、もちろん服は着てるよ!!
けど、僕の狭いシングルベッドでアスカとひっついて寝るのは、なんかこう、天国というか地獄というか…
とにかく、眠るに眠れない状況に陥っている僕だった。
そんな僕を尻目に、アスカのほうは熟睡中。
あろうことか、その柔らかい体を押し付けるように、僕の腕にしがみついて眠っていた。
アスカの寝息が、ひじのあたりを優しくくすぐる。
ベッドに入ってから頬に集まった熱は、鎮まる気配を感じさせなかった。
「はぁ、僕だって男なんだけどな…」
切実すぎる思いが、ため息と一緒にこぼれおちた。
「うぅん…」
妙になまめかしい吐息とともに、隣のアスカがみじろぎした。
狭いんだろうな。
そう考えた僕は、アスカを起こさないよう、そっと体を壁際に動かした。
密着していたアスカとの間に、隙間が生まれる。
ほっとした反面、ちょっと(ちょっとだからね!)だけ残念な気も…
だけど。
「っ…!?」
そんな思いは、次の瞬間には驚きへと切り替わっていた。
アスカの腕が僕の首元に絡みついてきたのだ。
思わず叫び声をあげそうになり、とっさに息をのむ。
今まで以上に、一気に顔に血が集まってくるのが感じられた。
- 830 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/02/23(土) 01:12:03 ID:???
- ちっちっちっ―――
部屋の目覚まし時計の音が、妙に大きく聞こえる。
姿勢に満足したのか、アスカはこれ以上寝返りを打とうとはしなかった。
とはいえ、さすがにこの体勢は心臓に悪すぎる。
「ア、アスカ…?」
そっと小声で呼びかけてみたが、アスカからの反応はなかった。
狙い澄ましたように、目の前にあるのは、ぷるんとしたアスカのくちびる。
ごくり
思わず、生唾を飲み込んでしまう。
どうやっても、アスカの唇から目を外すことができなかった。
「寝てる、よね…?」
呼びかけた声は、さっきよりずいぶん小さくなっていた。
アスカの反応はない。
かすかに口を開いて眠っている。
やわらかそうな、赤い、くちびる。
吸い寄せられるように、僕はアスカの唇に、顔を近づけていった。
前もこんなことあったっけ…
頭をよぎったのは、あのユニゾン最終日。
あのときと違うのは、僕の首にアスカの腕が絡みついていることと。
僕自身の、アスカに対する想いだった。
あのときは、気は強いけど綺麗な女の子としか思ってなかった。
だけど今は…
その先を考えると、胸が苦しくなる。
だからこそ、アスカにキスしたいという思いも、あのときよりずっとずっと強く感じていた。
今度こそ。
覚悟を据えた僕は、ゆっくりと目を閉じた。
- 831 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/02/23(土) 01:14:38 ID:???
- あと、ちょっと。
アスカの唇が、僕のと接触するまで、あと数cm。
確かあのときは…
そんなことを考えた、そのときだった。
「ばか…」
っ!?
アスカの口から、こぼれた呟き。
小さなアスカの声が、僕の最後の一歩を再び押しとどめた。
思わず目を開く。
僕が見たのは―――
A ネコのようなアスカの笑顔だった。
B 天使のようなアスカの寝顔だった。
展開的に、どっちが正しいと思います?
多かったほうで続き書こうかなっと…
- 838 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/02/23(土) 11:21:06 ID:???
- 僕が見たのは―――
少しだけ眉をよせて眠る、アスカの綺麗な寝顔だった。
「ア、アスカ…?」
アスカの反応はない。
「起きてるの…?」
やっぱりアスカの反応はなかった。
だけど。暗くてよく分からないけど。
月明かりでうっすら見えるその顔は、なんだか赤くなっているような気がして仕方なかった。
「え、えっと…」
ごめん。
お決まりのひとことが出そうになった。
だけど、謝るのは違う、なぜかそんな気がした。
なにより僕自身、キスしようとしたことを謝りたくはなかった。
ど、どうしよう。
半ばパニくっていた僕の耳に、再びアスカの声が飛び込んでくる。
「じゅんばん、まもれぇ。ばかしんじ…」
…これって、やっぱり起きてるよね。
「むにゃむにゃ…」
それ、ホントに寝てる人間は絶対言わない寝言だから…
順番。
鈍い鈍いと言われる僕だけど、アスカの望むことはなんとなく理解できた。
臆病な僕にとって、それは重すぎる要求でもあった。
ようやく見つかった、居心地の良い関係。
アスカとのつながりは、失うリスクを冒すには大切すぎるものだった。
だから、ごめん。
すべてをなかったことにする、安直な言葉を選ぼうとした、そのときだった。
- 839 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/02/23(土) 11:24:03 ID:???
- 「よわむし」
目を閉じたままの、アスカのつぶやき。
それは、僕そのものを言い表す、適切で、残酷なつぶやきだった。
そうさ。アスカの言うとおり、僕はよわむしなんだよ。
いつもなら、自嘲と共に、甘んじて受け入れられるはずの一言だった。
だけど。
そう呟いたアスカの腕から、その温もりを感じてしまった。
首に回されたアスカの腕が、震えているのに気づいてしまった。
だから。
―――逃げちゃダメだ。
臆病で弱虫な僕が、誰かを護りたいと初めて心の底から思った。
その想いを言葉にのせて、アスカに伝えたい。
「好きだよ、アスカ」
あれほど重かったその一言が、さらりと口からついて出た。
それが僕の、まごころだった。
- 841 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/02/23(土) 11:30:59 ID:???
- >>839
アスカの反応はない。
もしかしたら、本当に寝ているのかもしれない。
そう思うくらい、アスカは何の反応も示さなかった。
だけど、僕の心は不思議なほどに軽やかだった。
伝えたい気持ちは、口にできた。
あとは、それを行動で示していこう。
アスカには迷惑かもしれないけど。
それでも僕は、アスカのことが好きなんだ。
自分でも驚くくらい、前向きな考えになっていた。
なんだか気持ち良く眠れそうだ。
「おやすみ、アスカ」
だから、そう言ったときの僕は、笑顔だったのかもしれない。
明日からの決意を胸に、僕は睡魔に身を任せていった。
839と840の間に入ってるハズの話、入れ忘れてた…
ホントにすいません!
逝ってきます。
- 840 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/02/23(土) 11:28:12 ID:???
- …はずだったんだけど。
「勝手に自己完結してんじゃないわよ。バカ」
直後に、唇に柔らかい感触。
眠気が一気にふっとんじゃった。
やっぱりアスカには勝てないや。
***
多数決の結果を参考に、AとBの中間(?)のC案を採用しましたw
色んな意味で、皆さんにありがとう。
期待はずれなら、ごめんなさい。