【LAS人】こんなアスカは大好きだ!17【専用】
ウミイグアナの如く
972 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/07/28(月) 23:15:56 ID:???
寸止め…なのか?

@
「夏休みの宿題なんて、チャチャッと終わらせて、楽しい事いっぱいするのよ」という
アスカの号令の下、二人は夏休み突入の1週間で殆どの課題を片付けてしまった。
その後は、月末まで、買い物やらプールやら映画やら市内食い倒れツアーやら
ハイペースで遊び回ったのだが、流石に飛ばしすぎたのか、二人揃ってダウンして
しまった。文月末日は、朝からクーラーの効いたリビングで日光浴をするウミイグアナ
の如く、二人ともだらーっとしていた。

「だる〜い。流石にちょっと飛ばしすぎたせいかしら?」
「うん、そうだね。昨日は食べすぎたせいで内蔵も…」
二人並んで、何時ぞやの浜辺の時のように微妙な距離を置いて寝転がっているのだが、
流れている空気はとても穏やかで、落ち着いている。しかし突然、その空間に割り込む
者が現れた。襖を開けて、後ろ手(羽?)で器用に閉めると、シンジの側にやって来て、
「クェ」と一声鳴いたと思うと、ぽてっとシンジのお腹に頭を預けて、寝転がってしまった。

「ペンペン?」
「むぅ」
それまで穏やかだった室内に、急に低気圧がやってきたようだった。水銀柱がどろりと
崩れるようなイメージだ。ちょっと前なら、そのまま熱帯性低気圧よろしく暴風が吹き荒れ
たのだろうが、そうはならず、天候はすぐに回復した。
「…アタシもやる」
そう言うや否や、アスカもシンジのお腹に頭を預けたのだが、どうも寝心地がもう一つ良くない。
「アンタ、隠れてまた筋トレしてたわね。無駄に硬くて良くないわ」
「えっと、その…うん」
「こっちの方がマシかしら?」
そう言うと、アスカは今度はシンジの太ももに頭を預けた。
「こっちももう一つだけど、良いわ、我慢してあげる」

973 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2008/07/28(月) 23:16:40 ID:???
A
そのまま、またダラダラとしていると、ペンペンはすっくと起き上がり、冷蔵庫の方へ帰って行って
しまった。去り際に、何も言わずに前を向いたまま手(羽?)を挙げて行ったが、何故かシンジに
はその背中が「後はしっかりやりなボーイ」と語っているように―無論、錯覚だろうが―見えた。
二人きりになると、シンジはアスカの髪に触れたい衝動に駆られた。往年の癖が抜けきっていない
せいで手を握ったり開いたりしていると、その様子に気付いたアスカが声をかけた。
「何か言いたい事があるなら、ちゃんと言いなさいよね」
「ふぇっ!?な、何で?」
「気付いてないの?手」
「しまった…うーん、あのさ、髪、触っていい?」
「…明日、全部アンタの奢りで一緒に遊びに行くなら良いわ」

アスカの頭を膝に乗せたまま上半身を起こすと、シンジはゆっくりとアスカの髪を撫ぜ始めた。
美しい艶やかな金色の流れに指を通すと、さらさらとした何とも言えない感触を残してゆく。
「…んっ、あっ、んぁぁ」
「アスカ?」
「つ、続けなさいよ。その………キモチイイから」
「うん」

「ああ、んぁっ、いいっ。キモチイイよう」
「ちょ、ちょっと、アスカ?」
「止めたら駄目。アンタが言い出したんだからね。あっ、あ、イイ」
アスカの白い肌は、顔を中心にほんのり桜色に染まっている。シンジは少々困惑しつつも
嬉しそうにアスカの髪をいぢり続けた。

結局、昼食を採るなど、休憩を挟みつつ、その状態が夕方まで続いた。その日、たまたま早上
がりで日暮れ前に帰ってきた保護者はその光景を目撃してしまい、酒の量が増えたとか、増え
なかったとか。