【LAS】こんなアスカは大好きだ!【満載】
662氏
662 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:04/04/02 19:20 ID:???
エイプリルネタ投下

「シンちゃ〜ん、ビ〜ル」
ミサトはビールで既にできあがっていた
そんなミサトを呆れた顔で見つめながら
「ミサトさん!!そんなに飲んでると、またアスカに馬鹿にされますよ」

「う〜ん、アスカからシンちゃんに伝言を頼まれてたような気がするのよね〜」
シンジの忠告を聞かずに、一人でブツブツ言っている。
「なんですか伝言って?」
そう言いながら、ミサトから開けられていないビールを取り上げる。
「ビールもう一本飲んだら思い出せそうなのよね〜」
「うっ、しょうがないなあと一本だけですよ」
「サンキュ〜、グビグビ」
喉を鳴らして、ビールを胃の中に放り込むミサト

「で、何なんですか?伝言って?」
右手で頭を掻きながらウ〜ンと唸っている。
「そうだ!!愛の告白をするから7時に公園に来てって伝えてって言われたんだ」
「は????」
そういうと、ミサトは酔いつぶれて寝てしまった。

そんな、ミサトのことなんて、もはや眼中にないシンジは放心状態になっていた。


663 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:04/04/02 19:21 ID:???
5分後・・・・

正気を取り戻して、トイレに向かったが全身に力が入らない。
壁に何回か激突しながらトイレにたどり着いたが、トイレに入ることなくリビングに帰ってくる
その時、シンジの目に日めくりカレンダーが目に入った。

4月1日

シンジは悟った。
アスカの奴、僕のことをからかおうとしているんだな。
そんな手に引っかかるもんか!!
時計の短針は5時を示しており、約束2時間前になっていた。

シンジは、先程の事が頭から離れず、考え込んでいるうちに眠ってしまった。
「シンジ君!!シンジ君!!」
ミサトがシンジを揺さぶり起こしている。
「あれ、ミサトさん?どうしたんですか?」

「ごめ〜ん、シンちゃんにアスカから伝言あったの忘れてたのよ。7時に公園に来るようにって」
「その話ならさっき聞きましたよ」
「え?そうだっけ、でも、アスカ帰ってきてないのよ。もう10時回ってるのに・・・」

シンジが時計を見ると、短針が10時を示していた。
顔を青ざめさせるシンジ
「シンちゃん、本当にアスカに会いに行った?」
シンジはミサトの言葉を聞き終える前にマンションを飛び出していた。

息を切らしながら、公園に向かう。

664 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:04/04/02 19:22 ID:???
公園に着くと、アスカがベンチに座って空を見上げていた。
「アスカ・・・・」
シンジがアスカの座っているベンチに近づいていくと
「来ないで!!」
アスカの怒鳴り声に一瞬ひるむシンジ

「アスカ・・・ごめん」
「ごめんですって、アンタ!!アタシがどんな気持ちで3時間待ちぼうけしてたと思うの!?」
「ごめん」
「あんた見てると本当に腹が立つわ!!」

・・・・・
重い空気が漂っていたが、その重い空気を取り払ったのはアスカだった
頭を掻きながら
「で、なんで遅くなったの!!?」
やや強い口調でシンジに問いただす。

「その〜、ミサトさんに伝言を伝えられて、その〜」
「もう、じれったいわね。何なのよ!!」
「だから、今日はエイプリルフールだから・・・・・」

アスカは何がなんだか分からなくなっていた。
「エイプリルフールだからって、なんでアタシの約束すっぽかすのよ!!」
さっきより強い口調で問いただす。

「だから、愛の告白なんてエイプリルフールに言われたら、誰だって信じないじゃないか!!」
それを聞いたアスカは呆れながら聞き返した。
「アンタ、バカじゃないの?ミサト酔ってたでしょ。あの女酔っ払うと滅茶苦茶な事言うのよ」
そういえば、ミサトさん酔っ払うとわけのわからない事を口走っていたような。
あの時は、言われた事が衝撃的でそんな事を考える余裕すらなかった・・・・


665 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:04/04/02 19:23 ID:???
顔を真っ青にしているシンジ。
「じゃあ、ミサトさんは伝言に余計な事を入れただけだったのか・・・」
そう呟くと、シンジは良い夢から覚めたような気分になってしまって、俯いた。
「そうだよね、アスカが僕の事なんか好きになるわけないじゃないか」
「シンジ?」
「僕、前からアスカの事が好きだったんだ・・・・」

再び、重い雰囲気が漂い始めた。
俯いているシンジに向かってアスカは言った。
「アンタバカぁ!?アタシがアンタなんかを好きになるわけないじゃないの!!」




そういうとアスカはシンジを包み込むように抱きしめた。
「アンタなんか大っ嫌い。世界で一番嫌いよ!!」

「アスカ?」
俯いていたシンジが顔を上げると顔を真っ赤にして涙を浮かべるアスカがいた。
アスカの顔を見て、全て悟ったシンジ。
「アンタはどうなのよ」

シンジは涙を浮かべているアスカを愛しく思いながら
「僕も、アスカの事なんか大嫌いだ!!」

その日、二人は手を繋いで家路についた

「アスカなんて大嫌いだ!!」
「アタシもシンジなんて大嫌いよ!!」

わけの分からない事を口走っている二人を見て、リツコに相談しようと電話を持っているミサトがいた。
このやり取りは、時計の短針が12時を指すと止んだそうな。